2025/11/14 23:11
キャビアと聞くと「贅沢品」という印象が強いですが、その裏側では“自然と食の未来を守る”ための取り組みが静かに進んでいます。

その中心にあるのが、国際的な絶滅危惧種保護制度である CITES(ワシントン条約) です。
CITESは、「絶滅の危機にある動物を、過剰な商業利用から守る」ための国際ルール。チョウザメもこの対象で、キャビアの生産・流通は厳しく管理されています。

チョウザメが絶滅危惧種になった理由
チョウザメは古くから高級食材として珍重され、過去には乱獲が続いた時期がありました。さらに、生息域での環境破壊も重なり、多くのチョウザメが絶滅の危機に。
このままでは「未来にキャビアが食べられなくなる」
と危惧され、国際的に取り組みが始まったのです。
CITESがキャビア生産をどう変えたか
CITESの導入により、
・養殖環境
・飼育方法
・卵の採取
・トレーサビリティ
すべてが厳格に管理されるようになりました。
その結果、現在流通しているキャビアは、
“自然に配慮された方法で生まれた証” でもあるのです。
サステナブルキャビアとは?その特徴
サステナブルキャビアとは、「環境と魚を守りながら作られたキャビア」のこと。
品質にも透明性にも優れ、味わいにも好影響があります。
抗生物質・ホルモン不使用の理由
サステナブル養殖では、魚に無理をさせず、
ストレスの少ない環境を整えることが第一。
抗生物質・ホルモン剤は使われず、自然に近い育成が徹底されています。
こうした環境で育った魚は健康で、卵(キャビア)にも雑味が出ません。
トレーサビリティが味に与える影響
サステナブルキャビアは、どの水域で、どの施設で育ったのか、すべて記録されています。
透明性が高いということは、育成環境の質が担保されているということでもあります。
結果として、
・粒のハリ
・香りの透明感
・後味のピュアさ
が際立つキャビアに仕上がります。
マダガスカル産オセトラが“澄んだ味わい”を持つ理由
DELICEMEDが扱う〈オセトラ グラン・クリュ〉は、標高1,400mのマンタソア湖という特別な環境で育てられています。

冷涼な空気と澄んだ湖水が、キャビアに透明感を与えるのです。
高地の湖が生むクリーンな風味
マンタソア湖の特徴は、都市から離れた自然環境にあります。
・汚染のない湖水
・冷たく澄んだ水
・豊かな酸素量
これらが、キャビア特有の“重たさ”を抑え、
ナッティで香ばしい、澄んだ余韻を生み出しています。

ストレスの少ない飼育が香りを整える
魚がストレスを感じると、卵の質にも如実に影響が出ます。
この地域の静かな環境は、チョウザメにとって理想的。
そのストレスの少なさが、粒の状態・香り・後味のクリアさへとつながります。
未来の食文化を“味わいながら守る”という選択
キャビアは贅沢品というイメージが強いですが、
いま世界では「自然にやさしいキャビア」が主流になりつつあります。
✔ 環境負荷が少ない
✔ 魚に無理をさせない
✔ 透明性のある生産方法
✔ 雑味がなく澄んだ味わい
これは単なる食材の話ではなく、
未来の味を守るための選択 でもあります。
「美味しいものを楽しみながら、自然にも配慮する」
その価値観が、キャビアの世界にも広がっています。
当店のサステナブルキャビアについて
今回ご紹介した「サステナブルキャビア」を実際に試してみたい方には、
DELICEMEDの〈オセトラ グラン・クリュ 12g〉がちょうど良い量です。
・ナッティ
・バタリー
・まろやかな塩味(マロソル)
・黄金色の輝き
・雑味のない澄んだ余韻
シャンパーニュや白ワインと合わせると、繊細な香りがふわりと広がります。
食の背景を知ると、味わいは少し深くなるものです。
12gじゃ足りないという方は。。。。
その一粒の向こうには、マダガスカルの澄んだ湖の風景と、
丁寧に育てられた時間があります。
遠い土地の物語が、あなたの食卓にそっと寄り添うひとときになりますように。
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世界を旅する、美味しい瞬間。
DELICEMED は、ヨーロッパをはじめとする世界各地の上質な食材を、
その土地ならではのスタイルでお届けするセレクトショップです。
大切に育てられたキャビアをはじめ、
現地の手仕事と自然の恵みが息づく味わいを、
日常のひと皿でゆっくりとお楽しみいただけます。
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