山の朝は静かです。
アッペンツェル地方の谷間に霧が立ち上り、放牧牛の鈴の音だけが、遠くからやさしく響いてくる。

そんな風景の中に、小さな家族経営のチーズ工房があります。

大きな看板もなく、観光客が足を止めるような華やかさもない。

でも、地元では「花のチーズをつくる場所」として知られている特別な工房です。

その工房で生まれるのが――〈8ブルーメン〉。

花びらをまとった、まるで“食卓に飾るブーケ”のようなチーズ。

初めて目にすると、誰もが少し驚き、そしてすぐに笑顔になる。

そんな独特の魅力を持ったチーズです。

■ なぜチーズに花をまとわせるのか

花はただの飾りではありません。

この地方では古くから、ハーブや花を料理に使う文化があり、自然の香りを“食べる”ことが日常でした。

〈8ブルーメン〉に使われるのは、8種類の食用花とハーブ。

コーンフラワー、ローズ、マリーゴールド、フェヌグリーク…
季節によって花の色合いが少し変わるのも、このチーズの個性のひとつです。

乾燥させた花びらが外皮にやさしく貼り付けられ、時間とともに香りがすこしずつチーズに移り、ふんわりとした余韻を生みます。

華やかさの裏に、職人たちの丁寧な手仕事が息づいているのです。

■ 無殺菌乳×グラスフェッドミルクがつくる“自然の甘み”

工房に届くのは、放牧で育った牛のグラスフェッドミルク。
山あいの草花を食べて育つ牛のミルクは、季節ごとに風味が変わり、自然そのものの味わいがします。

無殺菌乳のまま使うため、ミルクの甘みや香りがストレートに生きているのも魅力。
口に含むと、ミルキーな優しさの中にほのかなハーブ感が広がり、次第に花の香りがふわりと立ち上がります。

何かを足すのではなく、素材の“ありのまま”を大切にする。

そんなスイスの職人気質が宿る味わいです。

■ “切る瞬間”から始まる、小さな物語

〈8ブルーメン〉が特別なのは、味だけではありません。

カットした瞬間に、断面のクリーム色と外皮の花びらがくっきりと重なり、それだけで絵になる美しさ。まるで自然がつくったアートピースのようです。

チーズを盛り付けただけのテーブルが、一気に華やかな雰囲気に変わる。
ホームパーティーや特別な夜の食卓で“主役を奪うチーズ”として選ばれる理由はここにあります。

■ シンプルで美味しい食べ方

8ブルーメンは、難しい調理は不要です。

• そのまま薄くカットして：花の香りとチーズの甘みが最も素直に楽しめる

• 蜂蜜＋くるみ＋バゲット：香ばしさと甘みが重なり、余韻が長く続く

• 軽く温めて：ハーブ香がふんわり立ち上がり、やさしい風味が倍増

• サラダにのせて：食卓が一瞬で“華やかになる”魔法のトッピング

白ワイン（シャルドネ、リースリング）、スパークリングワインとも好相性。
花の香りがワインの果実味に寄り添い、とても心地よいペアリングになります。

■ 食卓に“物語のある一皿”を

DELICEMEDがこのチーズを日本に届けたいと思った理由は、
「食卓に物語が生まれるチーズ」だから。

どこで作られて
誰が育てて
どんな自然の中で生まれたか——

その背景まで想像できる食べ物は、そう多くありません。
〈8ブルーメン〉は、味わうほどに“スイスの山の空気”がふっと香るようで、静かな幸せが広がります。

DELICEMEDは、ヨーロッパ各地の美味しいものを“現地スタイルのまま”お届けするショップです。
〈8ブルーメン〉も、ご注文ごとにホールから丁寧にカットし、切りたての香りをそのままお送りします。

ただのチーズではなく、
**“物語をまとった美味しさ”**を、ぜひご自宅でお楽しみください。

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世界を旅する、美味しい瞬間。
DELICEMED は、ヨーロッパ各地の上質なチーズや食材を、現地スタイルのままお届けするセレクトショップです。
ご注文ごとにホールからカットし、チーズ本来の香りと風味をお楽しみいただけます。

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